タイトル

涼宮ハルヒの退屈

著者

谷川 流

イラスト

いとう のいぢ

ページ数

文庫判 ページ数:320
出版 角川スニーカー
定価 定価(税込): 540円
あらすじ ハルヒと出会ってから俺はすっかり忘れた言葉だが、あいつの辞書にはいまだに”退屈”という文字が光り輝いているようだ。
その証拠に俺たちSOS団はハルヒの号令のもと、
草野球チームを結成し、七夕祭りに一喜一憂、失踪者の捜索に熱中したかと思えば、
わざわざ孤島に出向いて殺人事件に巻き込まれてみたりして。
まったく、どれだけ暴れればアイツの気が済むのか想像したくもないね…。
非日常系学園ストーリー、天下御免の第3巻!!

 

 

感想

評価:B

今回の話は第一作『涼宮ハルヒの憂鬱』と第二作である『涼宮ハルヒの溜息』の間に起こった話を短編三作、中編一作で書いた話です。
全体的には“ハルヒを退屈させると、そのストレスから閉鎖空間が発生して神人が暴れる等大変な事態になっちゃうから、SOS団の団員一丸となってハルヒのご機嫌取りをしようとし、そのドタバタの顛末を描いた作品集”と言う感じです。

短編が三作、中編が一作ありますから、それぞれに感想を書きたいと思います。


「涼宮ハルヒの退屈」
これは草野球の話で短編としてはかなり面白いです。
内容はハルヒシリーズらしく、ハルヒが草野球に興味がいったのか草野球チームを結成し大会に出る話です。
メンバーはお馴染のSOS団と、朝比奈の友人である鶴屋さん、キョンの友人である国木田、谷口の二人、キョンの妹で小学生であるである妹。
妹で気づいたが、キョンの本名がまだ出てきていない。妹は妹で通っているし、何か複線でもあるのか?
何時ものごとく長門がすっごく便利です。そしてハルヒチームは天然が多いです。朝比奈さんは不幸で、ハルヒは天上天下唯我独尊です。

「笹の葉ラプソディ」
これは七夕の話です。
この話は第一作『涼宮ハルヒの憂鬱』で明かされなかった複線、謎がかなり明らかになります。
朝比奈さんと一緒に三年前の七月七日に行き大人朝比奈さんに会い、学校である人物の手伝いをします。
第一作目である『涼宮ハルヒの憂鬱』を読む前、読んだ後、どちらで読んでも楽しめる話だと思います。
個人的にはこの本の中で最高の話だと思います。

「ミステリックサイン」
SF的な話。
この話は長門が良いです。
内容はパソコン部部長が失踪。部長の彼女がSOS団に調査を依頼する。
ハルヒが嬉しそうに捜査しますが部長の部屋に行っても誰も居ません。それからハルヒは退場し、SOS団で部長を救出。
最後まで見れば解りますが長門が仕組んだ?話。


「孤島症候群」
中編で、他の話と比べかなり長いです。
ハルヒ曰く「夏と言えば、合宿!合宿のための合宿」(キョン訳)だそうで合宿の話です。
合宿場所は古泉の親戚所有の孤島の別荘。なにか事件は起こらないかといきがるハルヒ。
だが、本当に事件は起こった。主人の圭一さんが胸にナイフを刺されていた…。事件の真相を追うハルヒとキョン。
てな感じですけど読んでいれば犯人と言うか仕掛け人というか……とにかくすぐわかります。
ミステリーを期待しないでキャラ同士の掛け合いを読んだほうが良いかも。
個人的には一番楽しめなかった話。

総合的には結構面白いですが時系列的に第一作『涼宮ハルヒの憂鬱』、第三作『涼宮ハルヒの退屈』第二作、『涼宮ハルヒの溜息』と読んだほうが良いかも。

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