タイトル

マテリアルゴースト

著者

葵せきな

イラスト

てぃんくる

ページ数

文庫判 ページ数:336
出版 富士見ファンタジア
定価 定価(税込): 609円
あらすじ "第17回ファンタジア大賞
<佳作>
「半径2m範囲内」、それは僕と彼女が触れ合えるヒミツの領域…!?
美少女幽霊×死にたがりの少年のマジカル・ゴースト・ストーリー開幕!!"

"「起きてよケイ! もう朝だって!」可愛らしい元気な声で、式見蛍の一日がまた始まる。
枕元で彼を揺り起こすのは、超絶美少女。甘〜い同棲生活―かと思いきや、同居人の正体は浮幽霊だった!?
一見フツーの高校生・式見蛍は交通事故を機に「自分から半径2m範囲内の霊を実体化する」という特殊能力を得る。
その結果、記憶喪失の幽霊娘・ユウに「憑きまとわれ」ることに。
普段はフワフワ浮遊している彼女も、蛍の側では体温&感触のある普通の女の子で―。
容姿端麗だけど横暴な先輩・真儀瑠紗鳥(まぎるさとり)やクラスメイトの巫女娘。神無鈴音(かんなりんね)らに囲まれて、
蛍の賑やかな日常生活が幕を開ける。第17回ファンタジア長編小説大賞佳作。ファンタジック・ゴースト・ストーリー!"

 

 

感想

評価:A

あらすじを見て分かるとおり……か如何かはさておいてかなり面白かったです。

主人公である式見蛍(しきみけい)は自殺志願者です。
といっても内容は全然暗い方面に行かなくあらすじ通り結構ラブコメしてます。
別に自殺志願に特別な理由は無くただ「死にたい」という願望があるだけの少年なんですが読んでいて「凄い純粋なんだな」と。
他の人より純粋で、それ故にこの世界の淀みを認識しこの世界にいたくない。そんな印象を受けました。

この本で一番面白かったのはキャラクター同士のコミュニケーション。
キャラクターが魅力的だからか会話がかなり良いです。
帰宅部部長と巫女娘との電話のやりとりも笑えましたが看護士の春沢さんの「マギーさとり」には爆笑させていただきました。

一人称なので蛍の心理描写が良く描かれていて今現在他のキャラクターを如何思っているのかやこういうとき如何思うか等、
主人公中心で話が動いているのでけっこう気楽に読めました。
私的に主人公が話の中心にいる話の方が好きなんで。


まだ一巻と言う事も合ってキャラクターの掘り下げや残った複線等結構気になる部分があるので続編期待してます。
ゆうの秘密や蛍の家族、先輩との関係などが特に気になりますね。

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