タイトル |
|
著者 |
葵せきな |
イラスト |
てぃんくる |
ページ数 |
文庫判 ページ数:326 |
出版 | 富士見ファンタジア |
定価 | 定価(税込): 609円 |
あらすじ | 漆黒の巫女、登場! 浮遊霊の少女ユウと同居中の死にたがり少年ケイ。彼に鈴音の姉が連絡してくる。彼女の危険な提案とは…!? 「兄さん!駄目だよ!それ幽霊だよ!声かけちゃ駄目!情けかけちゃ駄目!兄さん、人がいいし純情だから、コロリと騙されちゃうよ!ほっといたら、同棲とかしちゃいそうだよ!」 霊体物質化能力をもった“死にたがり”少年蛍。もうすぐ夏休みというある日、蛍のアパートに、妹の傘が現れた。 傘には、彼に取り憑く浮遊霊ユウが見え、しかも、傘とユウの相性は最悪! さらにその夜、蛍は、強力な霊力を持つ、鈴音の姉・深螺に呼び出される。 蛍は以前、彼女に「痛くもなく、苦しむこともなく死ねる方法、ありますよ」と言われたことがあり……。 ファンタジック・ゴースト・トーリー、波乱含みの第3弾!! |
感想 |
評価:S |
今巻は今までで最高に面白かったです。 新キャラの傘(さん)や深螺(しんら)は何ていうかかなり個性的で蛍とのそれぞれ味のある会話で楽しませてもらいました。 葵せきな先生の作品には結構叙述トリックがあってこう、ほのぼのとしつつも緊迫感がある物語になっていて、 ほのぼのとして一見物語にあまり意味のない描写でも様々な複線が張られていて続きを想像しつつ読ませていただいています。 今回人間関係、兄妹関係、姉妹関係なんかが結構出てきましたがいろいろ考えさせられます。 傘についてもBADENDしか思いつきませんでしたがこの世界では生きていてもこういう現象になるんだと認識しました。 「本来の式見蛍」という下りの蛍を本編で見てみたいような見てみたくないような「快活で優しくて、面倒見のいい」なんて今でも当てはまっているのにそれが全開になったら完璧善人じゃないですかー!? そしてラスト、主人公の対極っぽいキャラクター世界に寵愛されているという少年が出てきて4巻で本格登場するそうで楽しみです。 マテリアルゴースト0や4巻を楽しみに待たせていただきます。 後何故か、この台詞が頭に残りました。 「正義のヒーローも正しいものに結果がついてくるルールも 心の力で打破できる危機も、何一つありません。」 |