タイトル

灼眼のシャナ〈12〉

著者

高橋弥七郎 

イラスト

いとうのいぢ 

ページ数

A6判    ページ数 : 268
出版 電撃
定価 本体550円 + 税27円
あらすじ  悠二、あなたは誰にもわたさない――。 

御崎高校では、年に一度の学園祭 「清秋祭」 が開催されていた。
仮装賞に選ばれたシャナは、赤いリボンにワンピースという愛らしい姿で舞台の上に立っていた。
優勝者インタビューでマイクを手にしたシャナは、
「私、悠二が――」
と、胸にあふれる “どうしようもない気持ち” を、一人の少年へ向けて伝えようとする……。

しかしそれは、一陣の疾風によって中断された。
風の色は琥珀。
“約束の二人” の片割れ、“彩飄” フィレス顕現の証だった――!

悠二の 「零時迷子」 の中に封印されているヨーハンを取り戻そうとするフィレス。
一方、悠二は己の存在を消される恐怖を感じて……。
 

 

 

感想

評価:A

「灼眼のシャナ]U」まで読んだ感想を書きます。

読んだ総括は「敵味方問わず皆純粋だなあ」と。
皆が皆それぞれ決意と言うか信念と言うか、そういう変らないものを持っているように感じました。
特に紅世の徒や紅世の王、フレイムヘイズなど長生きした人たちなどが顕著かなあと思います。

また登場人物たちは結構『愛』が好きな愛マニアを想像するほど「灼眼のシャナ」には愛が満ちてます。

坂井悠二とシャナ、吉田一美を中心としたものがメインですが敵対した方も殆ど愛が関係してます。
フリアグネ、マリアンヌの主従コンビや愛染自ソラト、愛染他ティリエルの兄妹コンビなんか特に印象に残っていますね。
他のサイトで「ああ私の可愛いフリアグネ」の台詞を見たときは爆笑しましたけど。

一番凄いと思った事は設定の多さ。
不意に他の紅世の徒や紅世の王の真名、フレイムヘイズの称号等が出てくるから驚きです。
過去の話である]巻ではそれが顕著ですよね。敵味方問わず殆ど新登場キャラクターですし。
ですが聞いた事がある名前が出るとなんか嬉しいですよね。
]巻はそれ単体で読んでも面白いと思いますし、最終決戦だからかシリーズで一番面白かったです。
特に先代の「炎髪灼眼の討ち手」であるマティルダ・サントメールが好きです。
駆け抜けるように今の一瞬一瞬が凄く輝いているような、そんな印象を抱きました。
マティルダを中心とした三角関係?も見てて面白かったですが、一番は戦闘シーンかな? 両翼との戦闘は特に惹かれました。
最後のどんでん返しは凄いとしか言いようが無かったです。

うーん、過去の話もう少し見たいような、見たくないような……。
短編ぐらいの長さでマティルダさんの活躍が見たいです。

短編と言えば「しんでれらのしゃな」最高でした!
なにがツボかって、天目一個が継母で「――王者――」ですよ!?
暫く爆笑しましたよ。
他にも数々の登場キャラクターや人格のみですがマティルダさんも登場。
諸所で楽しませていただきました。
"狩人"のフリアグネ」のコーナーも混沌としてて楽しませていただきました。


他にも色々な謎がありますよね。
零時迷子は今どうなっている?、銀の正体は?、仮装舞踏会 の目的は?

零時迷子は永遠の二人が作ったとされるけど壊刃サブラクが何らかの自在法を打ち込んで中身がどうなっているか分からない。
銀については坂井悠二(零時迷子)の中にいるっぽい描写で終わっているけど壊刃サブラクが打ち込んだ自在法と関係があるのか?
仮装舞踏会は何故零時迷子を狙うのか、大命詩篇とはなにか、恐らく零時迷子が関係しているのだろうけど。
この三つなにか繋がっているように思えてなりません。
そもそも坂井悠二はいつミステスになったのか、ただのミステスには思えませんし……そんなに昔だと成長しないんだろうし、うーん。
全ての謎は坂井悠二の中に……かな。


次回は暫くかかるそうなので楽しみにしつつ色々予想などして待っていたいと思います。

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